以前、フランスのパリへ旅行に行ったときのレストランでの出来事なのですが、私より少し先に入店したご年配のカップル(おそらく夫婦だったと思います)の様子をなんとなしに眺めていました。お互い会話をしながら女性がコートを脱ぐのを男性がサポートしています。そしてそのコートを脱いだときです。かすかに良い香りがしてきました。その温かくてリッチな香りについ酔いしれてしまいました。おそらく彼女はレストラン内でコートを脱ぐときに香水のミドルノートの段階で香るように、タイミングを計算して香水をかけてきたのでしょう。
このように香水の香り方を計算して活用するとパーティーなどでも香水をより効果的に使用することが出来ます。香水の持つトップノート、ミドルノート、ベースノートの特徴をしっかりと理解して賢く使い分けましょう。
着席ディナー、披露宴などのような座る場所が決められているような場では、開始から終了まで人の入れ替えがほとんどありません。このような席の場合は会場に入る約2時間前に香水をスプレーしておきましょう。会場に入る頃にはベースノートになっていますので、両隣の方にも迷惑にならずにすみます。またベースノートは自分がもっとも落ち着く香りの段階でもあります。コンサートや観戦などでも同じように利用できます。
立食形式の場合は常に人の入れ替えがありますのでベースノートですと香りが落ち着きすぎているかもしれません。したがってミドルノートの段階がリッチさを醸し出すこと出来るでしょう。会場に入る約30分前に香水をスプレーしておきましょう。
トップノートにまつわるちょっとしたエピソードを紹介しましょう。トップノートは香りが刺激的であるため人前に出ないようにするのが基本なのですが、友人のホームパーティーでこのようなことがありました。
気の置ける友人が集まったので話題は尽きず、その日は夜遅くまで大いに盛り上がりました。時間も0時を過ぎ、自分もそろそろまぶたが重くなってきたところで、そろそろ解散にならないかな、と思っていたところです。ふと斜め向かいにいた友人のご夫人が席を立ち、戻ってきました。おそらく化粧直しをしてきたのでしょう。香水のトップノートの香りが周囲に広がりました。
ちょうどそのとき、盛り上がっていた周りの友人たちが「そろそろお開きにしますか」と帰る用意を始めたのです。
ご夫人は、会話が盛り上がっていたので言葉で解散を匂わせず、香水の香り(刺激的なトップノート)で匂わせたのでしょう。普段から香水を使いこなしていなくてはできないテクニックにとても感心しましたね。
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